重要無形民俗文化財

伊勢神宮別宮・伊雑宮の御田植祭

早苗取りが終わると、2組に分かれた裸男たちにより、御料田で泥合戦が行われる。これは田の土をこねるために行われるもので、観客を喜ばせる目玉行事でもある。。

早乙女らによる早苗取り

高さ15メートルの忌竹が倒されると、2組に分かれた裸男が奪い合い、引き回しながら、大漁と五穀豊穣を祈る。

 伊勢神宮内宮の別宮・伊雑宮(いざわのみや…志摩市磯部町)の御田植祭が6月24日行われ、初めて取材に出かけた。この御田植祭は、千葉の香取神社、大阪の住吉大社とともに日本三大御田植祭の一つといわれている。
 伊雑宮本殿で修祓をうけた早乙女、田道人(たちど)、裸男たちが御料田に姿を現し、早苗取り、竹取神事、御田植と行事が続く。中でも下帯姿の男たち約50人による竹取神事は、田に倒された忌竹を泥だらけになって奪い合い、大漁や五穀豊穣を祈る勇壮な行事。これとは対照的に御田植は古式ゆかしい装束に身を包んだ太鼓打ちや簓摺(ささらすり)らによる田楽が響きわたる中、白い着物に赤いたすきがけの早乙女たちによって厳に行われる。
 この神事が始まったのは平安時代末期か鎌倉時代初めと伝えられており、平成2年、国の重要無形民族文化財に指定された。