春を呼ぶ 奈良のお水取り

東大寺二月堂の修二会

2時間ほど前には境内は見物人で埋めつくされ、鹿も何事かと首を振り向けていた。

 3月1日から14日まで行われている奈良・東大寺二月堂の「お水取り」に出かけた。奈良時代から一度も中断することなく続けられているこの伝統行事は今年で1256回目になるという。正しくは修二会(しゅにえ)といい、「十一面観世音菩薩」を本尊とし、国家の安泰と豊楽を祈り、人々に代わって自他の罪とけがれを懺悔するという法要で、この種の悔過法要は、古い歴史を持つ寺院ではそれぞれ「修正会」「修二会」として行われているという。
 訪ねたのは3月8日、暖かい日和に恵まれ、万余の人で身動きできない大混雑、撮影はもちろん手持ち、上の画面で白く見えるのは携帯のカメラである。
 午後7時、全ての照明が消され、暗黒に浮かぶ堂宇を、火花を散らせて駆け抜けるお松明は豪壮であり、見応えがある。約25分の間、10本の松明が登場するが、12日は11本、しかも一回り大きい篭松明があげられ、この深夜に「お水取り」が行われる。
 

大仏殿の周辺にも紅梅が咲いていた。

この日、昼間は薬師寺などを訪ねたが、ちょうど梅も見ごろ、朱塗りの社と風格のある梅が美しい光景を見せていた。

薬師寺の梅

点火された松明は廊下を登って二月堂へ…