威勢よく街を練るでか山は勇壮であるが、直径2メートルの車輪のついた山車を方向転換させるのは至難の業である。進行方向を修正するには梃子(てこ)を車輪の下にさし込んでするが、直角に転換させる辻廻しの場合は、大梃子で前輪を持ち上げて地車(または軸車)と称する小車をはめ込んで、一気に方向を変える。T字路など、大梃子を利用出来ないところでは、はね梃子をもって、山車を斜面に押し上げ、前輪を浮かせる「せり上げ」という方法で行われ、若衆の威勢と心意気の見せどころである。。

七尾の青柏祭と花嫁のれん

一豊 功名軍記を飾った府中町のでか山

青柏祭に色添える花嫁のれん展

5日午前中、街を練ってきたでか山は能登食祭市場前に集結、午後の本番に備え、一旦休憩。(私たちはここでおさらば…)

曳き出しを前に全員揃っての記念撮影

見どころ・辻まわし

街路には実物大の車輪のモニュメントが…

仮名手本忠臣蔵・一力茶屋を飾った鍛治町のでか山

 青葉薫る5月3〜5日、能登の七尾では伝統の青柏祭が行われ、「でか山」で親しまれる巨大な山車が街を練り、大賑わいであった。あちこちの奇祭や伝統行事を訪ねる有志のバスツアーに同行、取材した。
 この青柏祭の曳山行事は、300〜400年前からの伝統行事で、国指定重要無形民族文化財でもある。
 曳山には府中・鍛冶・魚町の3町から、それぞれ1台の山車が出るが、山車の形は、末広形とも北前船を模したものとも伝えられ、高さは約12m、上部の開きは約13m、車輪の直径約2mという巨大なもので、「でか山」と呼ばれている。
 上段には歌舞伎の名場面が飾られるが、今年は鍛治町が「仮名手本忠臣蔵・一力茶屋の場」、魚町が「朝比奈 和田 城門破り」、府中町が「一豊 功名軍記」が精巧に飾られている。

ぼくたちはここで…

圧倒されそうな高さ、大きさである。

狭い街路をすれすれに通るでか山

 「でか山」組立ての長丸太は、弾力性のある藤つるで作ったロ−プで締め、釘やかすがい等は一切使わない。運行中、梃子の使用で「山」は大きく揺れるが、その揺れを藤の力が元に戻す。地渡り藤は、七尾近辺の里山で採取していたが、近年は奥能登の山林で採取している。
 1台の山に使われる藤つるは約700kg。乾燥したものは緊縮力がなく使えないので、組立ての数日前に採取、運び込まれる。
 でか山の組み立てや飾りつけには、外に出ている若者たちも帰って土・日に行われ、2ヶ月はかかるという。
               (写真は組み立ての模型)

朝比奈 和田 城門破りを飾った魚町のでか山

御祓川の川面に影を写して仙対橋を渡る山車