熊野古道Aへ

松本峠からの展望

熊野古道を歩く

その1

花の窟〜松本峠〜鬼ヶ城コース

獅子岩

 2004年7月7日 熊野古道が「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産に登録された。参詣道の一つである熊野古道伊勢路は、お伊勢参りを終えた旅人たちが、熊野三山や西国三十三所詣でのために巡った巡礼の道である。
 世界遺産に登録されて以来、折からのウォーキングブームにも乗って、この古道を歩く人たちが激増、バス会社も「熊野古道大遠足」と銘打って、連日のようにツアー客を運んでいる。
 コースは各峠ごとに幾つもあるが、今回は熊野の名勝、花の窟神社から鬼ヶ城を結ぶ浜街道・松本峠コースを歩いてみた。

この鬼ヶ城を舞台に行われる熊野大花火大会(8月17日)は、そのスケールの大きさ、豪壮・絢爛さで有名である。

松本峠にある休憩所から見る七里御浜は、伊勢路随一の絶景である。
 熊野市から鵜殿村まで延々22Kmも続く日本一長い砂礫海岸で、七里御浜沿いは、浜街道といい、熊野三山を目指す古道の一つとなっている。
 松本峠からさらに歩くと鬼ヶ城城跡にでる。ここにも展望台(写真左)があり、熊野灘が一望できる。

 花の窟をスタートして間もなく、なだらかな七里御浜の一角に巨岩が聳え立っている。海岸の隆起と海蝕現象に
よって生まれた奇岩で、高さ25m、周囲210mのこの巨岩は、あたかも熊野灘に向かって咆える獅子のように見えるところから獅子岩、日本のスフィンクスとも呼ばれており、国の名勝・天然記念物に指定されている。
 


花の窟

 スタート地点の花の窟は、高さ45メートルの巨岩をご神体とする日本最古の神社で、イザナミノミコトの墓所とも伝えられている。下から見上げるその姿は、迫力とともに神秘的な何かを漂わせている。春と秋には、県の無形民俗文化財にも指定されている「お綱かけ神事」が行われる。

 熊野古道の各峠には、苔むした石畳、深い緑、道端にたたずむ史跡や石仏などがあり、訪れる人々に癒しといにしえのロマンを与えてくれるが、これらは険しさゆえに開発から逃れ、その姿を今に残しているのである。
 大泊町と木本町をつなぐこのj松本峠は、孟宗竹のある風情のある峠で、穏やかでやさしい顔をしたお地蔵さんが立っている。
 

松本峠

 鬼ヶ城城跡から木の階段を下りきると、国の名勝天然記念物「鬼ヶ城」に到着である。鬼ヶ城は、波の侵食と数回の大地震で隆起した凝灰岩の大岩壁。長さ約1kmの間に大小無数の洞窟が階段状に並んだ奇岩奇勝で知られる名勝である。
 ここ「鬼ヶ城」は、伊勢志摩から延々と続くリアス式海岸の最南の地で、ここから南はなだらかな七里御浜の風景が広がる。

鬼ヶ城

 鬼ヶ城城跡から鬼ヶ城に向かって木の階段を下る道は、寒緋桜が咲いてのどかな光景を見せていた。ここは桜の名所でもあり、2000本の桜が満開になるのも間もなくである。